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医療関係トピック
改正医療法のポイント(平成19年4月より)
 
新設の医療法人の残余財産は国や地方自治体などの帰属に
監事の責任の明確化

2007年4月以降に新設される医療法人(拠出金型医療法人)に関しては、持分という概念はなくなる。

具体的には、非営利性を徹底するため、法人解散時の残余財産は国や地方自治体に帰属。

拠出者には拠出した額のみ返還する形に

(既存の持ち分のある社団医療法人は経過措置で半永久的に財産権が存続)

 

監事が業務や財務の監査を行う旨を医療法に明記。

医療法人の業務や財務について、監査報告書を作成し、社員総会か理事への提出を義務付けた

 

ディスクロージャーの強化

医療法人は、従来の財務諸表に加え、事業報告書や監査報告書を会計年度終了後3ヶ月以内に都道府県に届け出る必要あり。

都道府県は請求があった場合、医療法人の財務諸表や事業報告書、監査報告書を、誰にでも開示しなければならない

 

有料老人ホームの運営が可能に
社会医療法人の創設
附帯業務として有料老人ホームの運営が可能になった

 

採算性が低く、公益性の高い衣料を担う代わりに、一定の収益業務を認める社会医療法人を創設

財務諸表は開示される

 改正医療法は、既存の持ち分のある社団医療法人も含め、全医療法人に適用される。

 厚生省は2007年3月下旬に、医療法人制度の具体的な運用規定を定めた省令・告示を出す予定で、現段階では不確定要素も多い。しかし、すでに判明していることだけに限っても、重要なポイントが少なからず含まれている。

 その一つが、監事の責任の明確化。従来、監事の役割は医療法に明記されていなかったが、今回、医療法人の業務や財産の監査することとされた。これに伴い、監事は、毎会計年度、業務や財産の状況をチェックした監査報告書を作成し、会計年度終了後3ヵ月以内に社員総会か理事に提出することが新たに義務づけられた。

 
そのため、従来、会計にあまり詳しくない役員の親族などを“お飾り”的に監事においていた医療法人は、監査報告書を作成できる人を選び直すなど、何らかの対応が必要となる。  

 ディスクロージャー(情報開示)が強化される点も重要だ。これまで医療法人が都道府県に提出する財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)は債権者など以外、閲覧できなかった。しかし、2007年4月以降は、基本的に都道府県に請求すれば、誰でも閲覧できる。

 ただし、閲覧の対象は、2007年4月以降の決算の財務諸表からになる可能性が高い。医療法人の多くは3月期決算なので、その場合は2008年3月期決算移行の財務諸表が対象となる。つまり、約1年は準備期間があると考えてよいわけだ。

 なお、財務諸表の開示は、将来、現場に大きな影響を与える可能性がある。

 まず、規模が同程度の他の医療法人と財務状況が比較できるようになり、経営分析に役立つ。さらに、買収先を探している医療法人にとっては、相手の経営状況を探る格好の資料が入手できる。そのため、相応の規模はあるものの、経営に苦しむ医療法人などは、事業拡大を目指す医療法人による買収の標的になりやすくなるだろう。

持ち分のある社団医療法人は新設不可に

医療法人制度改正の概要